ブラック・マジシャン 構築と使い方の考察 2021(原作25周年)版
前回の投稿記事ブラック・マジシャン新規カードの発売前個別評価で述べたように色々と強化されたブラック・マジシャンについて、あらためて掘り下げていきます。
メインデッキの構築
まずテンプレ構成を用意しました。
メインギミックはおよそ25枚。やや多めですが、ガールを除いた24枚での初手の期待値が3.0枚なので、初動としては適正な枚数かと思います。
- ブラック・マジシャン 3枚
2枚あれば最低限の動きはできるものの、除外される可能性や「幻想の黒魔導師」から出すことを考慮すると3枚必要です。
- マジシャンズ・ロッド 3枚
- イリュージョン・オブ・カオス 2枚
- 儀式の準備 3枚
召喚権をロッド以外に使わない前提で、初手の期待値が1.0枚となるように投入。他に下級モンスターを採用するのであればもう少し絞った方がよいです。
枚数比は好みにもよりますが、参考までに合計枚数ごとの推奨構成をまとめます。
3 | 最小構成 | |
4 | 準備を増やす | |
5 | 均衡を取るためロッドを増やす | |
6 | 準備を増やす | |
7 | 同上 | |
8 | 均衡を取るためロッドを増やす |
2枚目までは準備よりイリュージョンを優先(墓地に行ってしまうと準備が腐るため)、3枚目以降は準備が優先(ターン1なし、デッキ圧縮になる、魔法カードであるなど総合的に使い勝手がよいため)。そして、同名被りの確率を下げる意味でロッド:儀式の比率を1:2に近づけるイメージです。
- 黒の魔導陣 3枚
- 魂のしもべ 3枚
ロッドで足りない分のサーチを補完できるカードなので、基本的には3積みで問題ありません。サブギミックとの兼ね合いで減数する場合があります。
- 幻想の見習い魔導師 1枚
- マジシャンズ・ソウルズ 2枚
ブラック・マジシャンの確保兼展開。詳しくは後述しますが、見習いは1回、ソウルズは2回の使用が想定されるため、イリュージョンでのサーチを加味しての枚数です。
- マジシャンズ・サルベーション 1枚
- マジシャンズ・ナビゲート 1枚
- 永遠の魂 2枚
サーチすれば事足りるので基本1枚。ただし、魂はサルベーションが腐ったり除外で壊滅するリスクもあるので2枚。
- ブラック・マジシャン・ガール 1枚
しもべ&サルベーションの品質向上およびランク6素材のための1枚。
- 残り枠 15枚~
いわゆる妨害数を増やすことを意識します。テーマ内でも融合召喚に加えて「黒・爆・裂・破・魔・導」「マジシャンズ・コンビネーション」など多くの選択肢が存在するので、型にはまらず色々組み替えてみるとよいかもしれません。
初手の展開
手札2枚でブラック・マジシャンの召喚を目指し、次点で陣を出すのがセオリーです。
※残りデッキ枚数が34枚なら、陣の効果で4積みの魔法罠がめくれる確率は32%程度。トップに賭けないと妨害を確保できない状況であれば陣を先にサーチするのも手です。
パターン1
ロッドとソウルズが揃うのであればロッド→サルベーションで回します。
ソウルズでサルベーションをコストにドローできるのが強力です。
場の2体を素材に「魔導原典 クロウリー」や「捕食植物ヴェルテ・アナコンダ」などを出してさらに手数を増やしましょう。
パターン2
しもべがある場合はソウルズから入ります。
しもべでロッドを加えることでパターン1の動きを取れます。ただし、しもべが使用済みなので陣を引ける確率は下がっています。
パターン3
ブラック・マジシャンがあってソウルズがない場合はロッド→ナビゲートになります。
ナビゲートが魂より優位な点のひとつとして、ガールを呼び出せることが挙げられます。墓地のロッドを回収し、返しのターンでしもべ2ドロー&墓地ナビゲートからアドバンテージを取りに行けます。
逆にナビゲートでの裏目は「灰流うらら」や「増殖するG」が刺さることですが、前者はロッドが通っているなら特に気にするレベルではありません。
以降の展開
かつてのブラック・マジシャンとは違って、盤面を空にされても手札のロッド+イリュージョンから十分に立て直しが可能です。
出し惜しみをしても仕方ないので、使える手札はすべて使って盤面を制圧しましょう。
相手がノーガードな場合だと
ロッドでしもべサーチ。イリュージョンでソウルズサーチ。
ソウルズでガールを落としてブラック・マジシャン特殊召喚。
ダルク効果で相手の墓地の闇属性を特殊召喚。闇属性がいない場合は「聖魔の乙女アルテミス」経由でライナ、「リンク・スパイダー」経由でアウス、「星杯竜イムドゥーク」経由でウィンでも可。
セレーネ効果でガール特殊召喚。
しもべで見習いをトップ→2ドロー。
見習い特殊召喚。見習い効果でブラック・マジシャンサーチ。
ギャル効果で相手モンスターのコントロール奪取or特殊召喚。
幻想効果でブラック・マジシャン特殊召喚。
2枚破壊+1枚除外から5300+2500+2500を通してワンキルが狙えます。
しかし、途中で躓くと後戻りできないので、無理に短期戦に走らず陣+魂で長期戦に臨むべきか見極めなければなりません。展開中にチェックできる妨害だけでなく、「原始生命態ニビル」のように本来刺さらない妨害にも注意が必要です。
エクストラデッキの構築
これまでの展開をまとめるとギャル、幻想、LINK-1、初手で使えるLINK-2、霊使い、セレーネ、アクセスは入れておきたい枠。
あとは融合モンスターや「トロイメア」などが候補に挙げられます。「宣告者の神巫」や「ドラグマ」を採用する場合はその枠も確保しなければなりませんので、メインデッキの組み方次第で取捨選択が必要です。
25周年記念の待望の強化
新規カードの登場は初動の安定だけでなく、プレイングの幅が広がったのが大きな変化であるといえます。罠を駆使して制圧するのが主戦術だった時代と比べても、より奥深いテーマになったのではないでしょうか。
今回は狭い範囲での紹介でしたが、他にもブラック・マジシャンのサポートカードは豊富にあるので、今後も様々なギミックを試みて開拓を進めていきたいと思います。
以上