ピリ・レイスの地図が示す「方界」の新たなる道

6月12日発売のANIMATION CHRONICLE 2021に収録される「ピリ・レイスの地図」。攻撃力0の中にはデッキの要になるモンスターも多く存在しているため、そのサーチ範囲の広さから注目を集めています。
自分メインフェイズ1開始時に発動できる。デッキから攻撃力0のモンスター1体を手札に加え、自分のLPを半分にする。このカードの発動後、次のターン終了時まで、自分はこの効果で手札に加えたモンスターまたはその同名カードの召喚に成功しない限り、そのモンスター及びその同名カードの効果を発動できない。
そして、攻撃力0のモンスターを擁するテーマといえば
そう、方界です。
…が、攻撃力0の方界モンスターはヴィジャムを除いて通常召喚できないので、その制約により効果の発動はできません。
ライフポイントを半分にする
「方界降世」は相手よりライフポイントが2000以上少ない場合に発動できます。
能動的に2000ポイントものライフを減らせるカードは多くはないため、ライフを減らしながら方界をサーチできるカードの存在は貴重です。
方界を手札に加えるという最低限の仕事をした上で、方界の動きを滑らかにできる新規カード。その強さを掘り下げてみましょう。
基本コンボ
やはり狙っていきたいのは降世の墓地効果とのコンボ。
後攻で相手フィールドにモンスターがいることを前提にすれば、この2枚で
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バスター・ガンダイルが出せます。ガンダイルの(1)(2)の効果は永続効果なので地図の制約を受けず、手札に「方界波動」があればキル圏内です。
しかし、そう都合よくはいかないので他の展開も考えてみましょう。
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ヴィジャムが3体集まれば
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キュリオスになって副葬と同じ効果を再度打てます。
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デューザ+1体が並ぶので、つまり
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庭ルートに入れるということです。
※詳しくは植物がもたらす「方界」の新たな展開と可能性を参照!
ライフが削られている状態だと、副葬からの展開にこれだけの差が生まれます。
理想展開
デューザをはじめから握っていればもっと強いに違いない、ということで別ルート。
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降世でヴィジャム召喚後にデューザ召喚。
デューザ効果で合神落とし。
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合神効果でデューザ特殊召喚。
デューザ効果で合神落とし。
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合神効果でデューザ特殊召喚。
デューザ効果で業落とし。
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デュガレス効果でデューザ特殊召喚。
デューザ効果で業落とし。
リプロドクス効果で植物族を宣言。
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クロスローズ効果でメイデン特殊召喚。
メイデン効果でブラックガーデンをサーチして発動。
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ブラックガーデン効果でデューザ特殊召喚。
デューザ効果で業落とし。
リンクリボー効果でリンクリボー特殊召喚。
メイデン効果でクロスローズ特殊召喚。
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キュリオス効果で法落とし。
業×3、法×1で方界を4枚加えられます。
サーチとしての強み
「名称指定2枚以上の初動とか…弱っ」と言われそうですから、次はもう少し汎用的な役割の紹介です。
方界モンスターはノヴァとデューザを除いてすべて地図のサーチ対象ですので、手札に応じて加えるべきカードを理解していれば柔軟な立ち回りができるようになります。
レベル2
一言でいえば、デューザを退場させて合神のトリガーにするカードです。
(地図でサーチしたときだけゲイラよりガネックスの方が強い)
このような手札なら
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デューザをガネックスで墓地に送ることでモンスターが2体並び、リンクを伸ばせます。手札が減ってしまうので、ノヴァを出した後に出すか、ライナからキュリオスやメイデンが出せる状況を狙いましょう。
さらに、すでに☆2方界が手札にある場合は
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場に3体の方界が並んだ上で業を落とせるので、ガンダイルの召喚にも繋がります。
レベル4
ノヴァが出せないときの第2のフィニッシャー。庭ルートは「増殖するG」をはじめとした妨害に弱いので、ヴィジャム3体からすぐに出せるガンダイルの方が刺さる場合があります。
デューザがあるときはデューザからサーチするので、地図でガンダイルをサーチするのはヴィジャムを餌にするときだけです。
レベル1
LINK-1のリンク召喚が行えるヴィジャムは、合神を墓地へ落とせるときにサーチします。
デューザ不在時に強引に庭ルートに突入することができます。
このように、個々のコンボの精度は低くとも、方界カードだけで何らかの役をつくりやすくすることが地図の強みであるといえるでしょう。
純構築の価値を引き上げる
方界の投入枚数はノヴァの召喚確率に直結するため、下手に汎用札を入れるより純度を上げた方が回る場合もあります。方界モンスターのみでも回せるだけの展開力を得たことで、構築バランスに変化が生まれるかもしれません。
また、方界モンスターは手札から見せるものとして一緒くたにされがちですが、実はそれぞれに異なる役割があり、それらを使い分けられるサーチカードの存在は大変ありがたいのです。
発動タイミングにもクセがあり、特に壺などで引くと悲惨なので絶対的な強化ではありませんが、方界の新たな可能性が見えるカードだと思います。
以上