遊戯王が「札束で殴るジャンケン」ではない理由
TCGの3本の柱である構築・運・そしてプレイング。
構築の幅が広いほど個性が生まれ
運の要素が強いほど逆転劇が生まれます。
遊戯王はメディアミックスとの兼ね合いもあり、幅広い層が楽しめるようプレイングより他の2点が重視されているように感じます。
プレイングは存在しない
このセンセーショナルな一言が何やら話題になったようですが、この言葉には続きがあり
カードについて深く理解していれば自ずと最適解は生まれるため、プレイングとは思考ではなく知識だということのようです。言葉遊びですね。
「アドバンテージ入門」から「応用コンマイ語」まで普遍的な知識を修めることを指すのか、 環境読みや流行までも知識で括るのか。不毛な議論です。
環境によるプレイングの変遷
カードの知識がプレイングに及ぼす影響について。
永遠の魂 を発動する場合、かつてはまず「カードの発動」のみ行い、別ブロックで「効果の発動」をするのが定石でした。
これは神の警告 の発動条件である
モンスターを特殊召喚する効果を含む、モンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時
を回避するためです。
しかし幽鬼うさぎ の台頭がこの常識を覆し「カードの発動と効果の発動は同時に行う」のが一般的になりました。
もうひとつのうさぎ対策
ブラック・マジシャン の召喚を通したところで、核である黒の魔導陣 が の的になっては意味がありません。
そこで大事なのがチェーンの組み順です。
複数のカードが同時に発動条件を満たした場合、例えば
チェーン1:
チェーン2:
とすることで から逃れることができます。
ただし青眼の精霊龍 などでマジシャンズ・ロッド を無効にされることが明らかな場合など、チェーンを逆に組むケースも考えられます。
色々な手札誘発
マジシャンズ・ナビゲート で幻想の見習い魔導師 を特殊召喚し
が同時に発動条件を満たしたときのチェーンの組み順を考えます。
が刺さらないからといって をチェーン3に置くのは危険です。スカル・マイスター の存在があるからです。
上記例では幸い が通っているため灰流うらら の可能性は考えにくく、サーチ効果を無効にされるリスクは低いので
をチェーン3にするのが模範解答になるかと思います。
サイクロンの「プレミ」
ここまで知識面での基本的なプレイングを振り返りましたが、これらは自分のデッキを回す上での最低限の心得に過ぎません。
遊戯王では古くからサイクロンの使い方でプレイングスキルがわかるなどと言われており、対人ゲームであるがゆえに除去カード等は特に複雑な思考力が要求されます。
伏せるか手札に残すか、エンドフェイズに発動するか、相手の発動に合わせて発動するかなど様々な分岐があり、見えない相手の手を想定し、リスク管理も必要な中では熟考の末に読みを外すこともあるかと思います。
それをミスというのはその局面だけ見た結果論でしかなく、大事なのは的中精度を高めることです。
ジャンケンゲーと言われることも多いですが、これは先攻が有利であることを揶揄するものでプレイングを軽視しているわけではありません。
プレイングが構築を鍛え、構築で運を制御し、運によりプレイングが一定にならないのがTCGの醍醐味ですね。
話題がとっ散らかりましたがプレイングに関する雑記でした。
以上